決戦をまえにして
September 3[Fri], 2010 09:10タイ2日目。若いとはいえ、さすがに二人にも長旅の後の練習はキツかったようで、昨晩はぐっすり眠ったそうです。その分、ホテルの朝食を食べること食べること。ちなみにトンワ・リゾートの朝食はバイキング形式。パンもご飯もありました。
この日はそのままバンコクに移動するため、チェックアウトをして9時にホテル発。スワンクラーブ・ウィタヤライ・ランシット校が登場する決勝戦までの間、コーンケンの市内観光をしました。
鉄道のコーンケン駅にほど近いセントラル・シティ・スタチューからワット・チョム・スィーをまわって、セントラル・ショッピングセンターで休憩。お店の外にあるベンチに座っていた女子学生に声をかけ、またしても一緒に写真を撮る二人。ま、これも国際交流の一環ということで。
あっさり全国制覇!
September 3[Fri], 2010 11:12前日に続いて再び会場へ。予定より少し遅れて、試合は午前11時過ぎに開始。お相手は、タイ南部スラーターニー県のパタラ・キッティ・ヤーパー校。前日の準決勝を見る限りでは、長身で背番号3番の絶対的エース(以下ノッポ君)を擁するかなりの強豪校です。前日に話を聞いた際には、プラチャーン監督もノッポ君のことを今大会で最高の選手と評価していたほど。
スワンクラーブ・ウィタヤライ・ランシット校の先発は、背番号10番・11番・12番の3人で、前日の準決勝とはスタメンを入れ替えました。相手校は前日の準決勝同様、1番・2番・3番が先発。ゲームは、一進一退の静かな立ち上がりですが、一つ一つのプレーから見ている方にも緊張感が伝わってきます。準決勝ではゲーム後半までエンジンのかからなかった相手校のノッポ君も、今日は最初から調子が良さそう。
第1セット前半は完全に互角の戦い。しかし11対11で折り返すと、後半立ち上がりすぐに、12番タナワット君が2本連続のサービスエース! 相手のアタックミスもあり、14-11とスワンクラーブ・ウィタヤライ・ランシット校がリード。一度は追いつかれるも、結局第一セットは21-17でとりました!
さすがに決勝戦。観客もかなり盛り上がりを見せてます。第1セット終了後にヒガ君・ヒロタ君に話を聞いてみると「相手が調子に乗れてないですね。レシーブとブロックの技術の差が出てると思います」とのこと。なるほど。確かに、相手ノッポ君のアタックはともかく、プレーの完成度という面では、スワンクラーブ・ウィタヤライ・ランシット校に一日の長があるように映ります。
3分ほどのブレイクをはさんで第2セット開始。スワンクラーブ・ウィタヤライ・ランシット校は立ち上がりから好調です。長身のため、足元のレシーブに若干の難があるノッポ君にボールを集めて得点を重ね、8-1と大きくリード。相手も徐々に調子を取り戻し、サービスエースなどで10-9まで追い上げますが、反撃もここまで。結局最後までノッポ君を集中攻撃したスワンクラーブ・ウィタヤライ・ランシット校が、第2セットも21-12でパタラ・キッティ・ヤーパー校を下し、2年連続となる全国制覇を成し遂げました!
競った局面もないわけではなかったけど、トータルで見ると、スワンクラーブ・ウィタヤライ・ランシット校の圧勝。基礎的な技術の高さと、徹底した戦略を実行するチームとしてのまとまり。いずれも相手校を上回っていたと思います。ナショナルチームに3人を送り込んでいるという実力はダテじゃないですね!
ベトナム料理をたべよう。ネームヌアン。
September 3[Fri], 2010 13:20表彰式が始まるのは15時。それまでかなり時間があるということで、会場外で時間をつぶすことに。再びセントラルで1時間ほど軽くショッピングの後、ベトナム料理店ネームヌアンへ。肉を香草や唐辛子、ニンニクなどとともにライスペーパーと野菜で巻いて食べるネームヌアンや、生春巻、クウェイチャップユアンという日本のうどんみたいな麺などを食べました。新鮮な生野菜がおいしかったです。昼食後は、レストランの向かいにあったイサーン特産のソーセージや干し肉を扱うお店に寄って、お土産を物色。
スタジアムで盛大すぎるセレモニー。
September 3[Fri], 2010 15:00表彰式は、体育館ではなく、お隣のスタジアムにて。あまりの規模の大きさに、最初は???という感じでしたが、どうやらこれはセパタクローだけのものではなく、ほかの競技も合同で行うものだったらしいです。それにしても盛大。メインスタンドには、数多くの学校が陣取り、向かい側のスタンドでは人文字が作られ、数百人のダンサーがグラウンドいっぱいに広がって演舞を披露します。
いやー素晴らしいんですけど……問題は、セパタクロー競技の表彰式がいつ始まるかわからない、ということ。会場で、プラチャーン監督はじめ、関係者とおぼしき人たちに片っ端から訊ねても、VIPの都合などがあるらしく、はっきりした答えが返ってきません。今日はバンコクに移動しなきゃダメだし、せっかくだからなにか観光したいしで、30分後、諦めてスタジアムを後に。
プラタート・カームケンでしばしの安らぎ。
September 3[Fri], 2010 16:20バンコク行の飛行機の時間は20時ちょうど。19時には空港にいなければならないので、それほど時間はない……というわけで急遽行き先として決まったのは、コーンケン市内からおよそ40kmのところにあるというキングコブラ・ビレッジ。スゴい名前ですけど、一体どんなところ!?
スタジアムを出て郊外の道を車で走ることおよそ50分、まずはプラタート・カームケンなるお寺に到着。タイでは調味料としても料理にもよく使われているタマリンドの木が多数植えられた、落ち着いた趣きの寺院です。500年以上前に建てられたもので、「カームケン」という名前は、コーンケンの語源にもなっているのだとか。幹線道路に面しており、道行く車も門前を通るときにはクラクションを鳴らしてお参りの意を表している。仏塔などを見学。しばしの安らぎを得る日本チーム。
新鮮なコオロギはいかがですか?
September 3[Fri], 2010 16:50プラタート・カームケンから車を走らせること数分、こんどは道路沿いの広場で開催されていたマーケットを発見! 完全に地元の人たち向けの、自然発生的な生活市場といった感じで、30〜40店くらいの屋台がひしめき合ってます。
せっかくなので、車を降りて散策してみることに。近づいていくと、入り口付近におかれた大きな箱のなかに何やら黒い虫がうごめいているのが目に入ってきます。しかもスゴい数……あれは何だ! 色めきたつ日本チーム。その正体は、何とコオロギ!!
なんでも油で揚げて食べるのだとか。100gあたり20Bらしいですよ。お店の人に話を聞いている間にも、ガンガン売れていきます。なかなかの人気商品ですね。確かに、パッと見た感じはギョッとするけど、日本人もイナゴとか食べるわけで……。でもまあヒガ君・ヒロタ君もびっくり。カルチャーショックを受けたのでした。
結局マーケットをひとまわりして、チマキや豚の焼いたのや焼きトウモロコシ(粒の白いもの、もち米みたいでおいしい!)を購入。車内で食べつつ、さらに途中で水牛の群に囲まれたりしながらキングコブラ・ビレッジを目指します。たまに通りかかる学校の校庭などでは、セパタクローに興じる学生たちの姿が。セパタクローがタイにとても根付いていることが実感できました。
爆笑キングコブラ・ショー。コークサガー村。
September 3[Fri], 2010 17:53寄り道をしたこともあって、目的のキングコブラ・ビレッジに到着したのは辺りもすこし暗くなりかけた夕方6時前。駆け込みセーフでキングコブラのショーを見せてもらえることになりました。もちろん観客は我々日本チームのみです。
さっそく始まったショーの一番手は、長さ2メートルはあろうかというニシキヘビを首に巻いたおばちゃん。伝統舞踊っぽい踊りを披露してくれます。もちろんヘビ踊りもいいんですけど、面白いのはBGMと実況。ステージ後方に一段高いDJブースが組まれていて、そこにおねーちゃんDJが一人。少し演歌がかったファンクっぽいイサーン音楽をガンガンかけながら、マシンガンみたいな早口のラップ調で実況をしてくれます。
日本では60年〜70年代のタイ音楽が「タイ・ファンク」などと呼ばれて、一部の音楽ファンから熱狂的な人気を集めてるみたいですが、これはまさにそれをライブでやっているようなもの。シブすぎる! ちなみになんて言ってるのかガイドのエークさんに聞いてみましたが、ちょっと困りながら「実況です……ちょっと下ネタが多いですね」とのことでした。
ステージでは、更なる展開が。なんとおばちゃんの首に巻かれたニシキヘビ君、ステージ前にトイレに行くのを忘れたのか、おばちゃんの首もとで白いフンを撒き散らします。笑顔だったおばちゃんは突然真顔で首からヘビを外し、一目散にステージ横の水道へ。ステージには、投げ出されたニシキヘビ君が……。日本チームはずっと爆笑でした。面白すぎる!
この後は、キングコブラと生活をともにしているというサングラス姿のオヤジさんが登場、キングコブラを見事に操ります。怪しげで良い味を出しているこのサングラス、実はコブラの出す毒から目を守るためなんだとか。
実はこの場所、ワット・シータンマというお寺のなかにあります。なのでこのショーに対する料金などはなく、チップのみ。ショーを堪能した我々は、4人でオヤジさんに500B、その後出てきた子どもに100Bのチップを払ったのでした。
なんでもこの村、本当の名前はコークサガー村といい、元々は薬草などを栽培し、売り歩くことで生計を立てる人が多かったのだとか。そのときの客寄せのために、およそ60年前からキングコブラを使うようになったらしく、いまでは村の全ての家でキングコブラをペットとして飼っているらしいですよ。
タイらしいユルさがたまらないキングコブラ・ビレッジ。ぜひゆっくり見て回りたいところなんですが、しかし、飛行機の時間が迫ります。ニシキヘビと格闘するヒガ君の記念写真を撮り(「あんな危険なことをするなんて、アイツはアホです」by ヒロタ君)、そそくさと空港へと急いだのでした。
ひさしぶり(?)の都会!
September 3[Fri], 2010 21:40空港にはばっちり19時着。ガイドのエークさんとはここでお別れです。飛行機は、定刻をおよそ40分遅れてコーンケンを離陸。たった2日間だけの滞在だったけど、素晴らしい魅力の一端を垣間見せてくれたコーンケン。また来たいです。
バンコクには、21時40分に到着。空港から市内に向かう道で、行きかう車がキレイになった!などと盛り上がる学生二人。都会の香りがすこし懐かしかったようですね。
ホテルでチェックインだけ済ませて、市内で遅めの夕食を取ることに。入ったのは、オシャレなカジュアル・タイ・レストラン「デックセン」という店。夜11時も近いというのに、若者の姿が多く、ほとんどのテーブルが埋まってました。さすが都会! みんなでタイの麺をすすりました。疲れた体にフレッシュ・フルーツをふんだんに使ったジュースが嬉しかったです。
翌日の打ち合わせをして、ホテルに帰ります。今日も長い一日だった。明日は、いよいよセパタクロー虎の穴(?)スワンクラーブ・ウィタヤライ・ランシット校を訪問します!
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