まずはお約束? ウィークエンド・マーケット。
September 4[Sat], 2010 09:13バンコクでのホテルは、セレン・バンコク。部屋数の少ないこじんまりした感じの良いB&Bです。全室それぞれにLotus(蓮)や、Andaman Sea(アンダマン海)といったテーマがあり、壁などに手書きのペイントなどが施されていておしゃれ。朝食はプールのある中庭を眺めながら、タイ風(お粥)か西洋風(イングリッシュ・ブレックファスト)を選べました。
スワンクラーブ・ウィタヤライ・ランシット校訪問は午後なので、それまで市内のチャトゥチャック・ウィークエンド・マーケットへ行くことに。買い物を楽しみにしていた二人のテンションも上がりまくっている様子。ガイドのタオさんから、「サバイ、サバイ(サバイ=快適、心地いい、調子がいい)」というフレーズを教えてもらい、車内で練習してました。
チャトゥチャック・ウィークエンド・マーケットはおよそ11万平方メートルの敷地に、27セクション、15,000の店があるといわれ、世界最大の規模を誇ります。そこへ割いた時間は1時間。まあ短すぎましたね……とはいえ、二人はネックレスや、ムエタイ・パンツなどをお買い上げ。値切り交渉にもチャレンジしたらしいです(その結果、逆に値段を吊り上げられたとか言ってました)。
そしてやっぱり腹ごしらえ。13 coins。
September 4[Sat], 2010 12:45腹が減っては戦はできぬというわけで、スワンクラーブ・ウィタヤライ・ランシット校へ向かう途中でフューチャー・パークという巨大なショッピングセンターに立ち寄ります。お目当ての中華料理屋さんは、閉店してしまっていたため、予定を変更して“13 coins”なるタイ・アメリカン・イタリアンなレストランに。
なんでもこのお店、アメリカで修行したオーナーがアメリカの“13 coins”というチェーンから暖簾分けをしてもらったもの。いまやタイ全土に30のお店を構えるまでに成長したという、いわばアメリカン・ドリームを絵に描いたようなお店でした。一方、店内のインテリアは、ちょっと日本の昭和を髣髴とさせるレトロな雰囲気。シーフードのパッタイ(焼きそば)や、ガイヤーン、ミートソースのパスタなどを食べました。添え物にフライドポテトがついてくるっていうところがアメリカンな感じ、でしょうか。
やってきました、スワンクラーブ・ウィタヤライ・ランシット校。
September 4[Sat], 2010 14:31学校へ着くなり、休みだというのに、日本語学科の学生たちと担当の日本人教師・鶴石先生がお手製のウェルカム・ボードでお出迎えをしてくださいました。思いもよらなかった歓迎に、嬉しいやら戸惑うやら。
さらに応接室でシーンローン教頭先生やウォーアツ外国語学科の学科長先生たちにお会いします。緊張しながらも、こちらからいろいろと質問もさせてもらいました。学生たちが気になるのは、やはりセパタクロー。選手たちの卒業後の進路などについて話を聞いてみました。既にナショナルチームの選手3人を抱え、ユースの代表選手も3人をそろえているというセパタクロー部。卒業後は、公務員などをして働きながらプレーを続ける学生が多いみたいです。さすがに国の代表クラスともなると、就職先にはそれほど困ることはないのだとか。
ついに練習に参加!
September 4[Sat], 2010 15:301時間ほど話を聞かせていただいた後は、ついに練習開始! まずは半屋外のセパタクロー・コートでウォーミングアップがてらに、ということで、13歳〜15歳の学生たちに混じってフープ・タクローにトライ。5人一組で天井に吊るしたゴールのネットを狙ってボールを蹴ります。見た目にはかなりのんびりした競技なんですけど、実際はかなり難しそうで二人も思ったようにはいかない様子。だいぶ年齢の離れた少年たちとの練習でしたが真剣そのもの。みるみるうちに、汗が滴ります。
つぎに4階の体育館に移動。セパタクロー部の全体練習に合流です。こちらでは中学生と高校生、合わせて20名ほどの部員が練習してました。まずは、アタック練習のためのトス上げから。最初はなかなか相手の打ちやすい場所にトスを上げられなかった二人も、時間が経つにつれて確実に上げられるように。つぎはミニゲーム。二人はそれぞれ別のチームに入れてもらい、ゲームに参加させてもらいます。言葉は通じないながらも、ボディ・ランゲージでチームメイトとコミュニケーションを取っている二人。スポーツの素晴らしさを感じることができる瞬間ですね。
と、一通り終わったところで、ヒガ君がプラチャーン監督になにやら直訴してます。というのも、参加させてもらったミニゲームは13歳〜14歳の学生たちとのプレーだったため、「アタック禁止」のルールの下で行われてました。ヒガ君としては、ここまで来たからには、セパタクローというスポーツの華ともいえるアタックを打ってみたいでしょうね。
一方、プラチャーン監督としては、若い学生たちが怪我などをしてはいけない、という考えがあったようです。また、セパタクローというスポーツの習得には、レシーブがあり、パス(トス)がきっちりできて初めて、アタックがあるという練習の順序についてもたびたび話していました。しかし、ヒガ君・ヒロタ君だって並の素人ではないですからね。セパタクローは初めてとはいえ、技術的にはかなり優れたものがあり、その練習に取り組む姿勢については、たった2日間ではあったけれど、理解をしてくれたみたいです。急遽、二人のために、アタック練習をセッティングしてくれました。
さすがに最初は全然うまくミートしません。ネットに引っ掛けたり、空振りをしたりといった場面が続きます……が、徐々に当たりが出始めます。ガンバレニッポン! 何度となく試みる二人。そしてついに、ヒガ君がきれいにミート、アタックを相手コートに沈めることに成功! すでに練習を終えて、見学に回っていた他の学生たちからも拍手が起こります。それからはどんどんうまくなる二人。満足して練習を終えることができました。傍から見ていても、最後には、なかなか上達していましたよ。
みんなで記念撮影。
September 4[Sat], 2010 17:00練習の後は、記念撮影。セパタクロー部と日本語学部の学生たちからセパタクローのボール、学校のネームが入った傘などをプレゼントとしていただきました。ちなみに、学校の名前入りミネラル・ウォーターまであることにはびっくり。さすが名門校!
ところで、前日のコーンケンでの全国大会の時にも顔を合わせていたプラチャーン監督と一部の選手たち。学校で見ると、全く表情が違います。大会の時には、やはり緊張感があったのか、プラチャーン監督の顔も日本チームには、かなり怖く映っていたのだが、学校で見るとものすごく柔らかくやさしい表情をしています。選手たちも同様。大会のときは、勝って当たり前の冷静さを持つスーパーアスリートに見えていたのが、学校で見ると普通の無邪気な高校生に見えるから不思議なものです。
こんどはサッカーで勝負だ!
September 4[Sat], 2010 17:20やはり勝手の違うセパタクローでは不完全燃焼だったのか、練習後にヒガ君・ヒロタ君が屋外のピッチでサッカーのゲームをしようと提案。みんなで、外に出ます。屋外のピッチは、前日までの雨で少しぬかるんでいて、草が伸びるなど少し荒れ気味だったものの、トンボが飛び交うほのぼのしたムード。ボールとコートは違えど、足でボールを蹴って、意思を疎通するという基本は同じ。
ところで瞬発力とバランス感覚、繊細なボールコントロールが求められるセパタクロー。あんな凄いこと(アクロバティックなアタックとか)ができるのなら、サッカーをやったらどうなるんだ!?と思ってしまいます。しかし、実際にプレーした二人に聞いてみると、持久力や当たりに対するフィジカルな強さなどに関しては、日々サッカーの練習をしている二人の方が、上回っていたように感じられたそうです。セパタクローとサッカー、近いようにみえますが競技において大切な要素はすこし異なっているんでしょうね(ちなみに2011年12月現在のFIFAランキングでは、日本19位に対してタイは122位)。
とはいえ、この時二人は同じチームに振り分けられ、結果にはそれほどこだわっていなかったにせよ、4-2で負けちゃいました。そしてこれが、翌日のリベンジにつながるのでした……。
しばしの間、思う存分にサッカーを楽しんだヒガ君・ヒロタ君とスワンクラーブ・ウィタヤライ・ランシット校のセパタクロー部の部員たち。ピッチから引き上げてくる時の楽しそうな顔と言ったら! 完全に少年そのものでした。そして、ジャージを交換、みんなで仲良くシャワーを浴びて汗を流す。いやー、やっぱりスポーツは良いものですね!
タイ風の焼肉バイキングで宴会。
September 4[Sat], 2010 18:30もう夕方、ということで9月はじめとはいえ、徐々に暗くなってきます。この日の夕食は、スワンクラーブ・ウィタヤライ・ランシット校のみなさんにご招待いただいて、学校にほど近いタイ風の焼肉店へ。
バイキング形式のカジュアルな焼肉屋さん、といった趣きのお店で、週末ということもあってか、家族連れなどで賑わってました。タイのお店らしく、席は全て屋外で、一部水上に浮かべた船の上でも食べることができるようになってます。日本語学科とセパタクロー部の学生たちおよそ15名と先生方、加えて日本チームで総勢およそ30名にもなってしまった我々は、その船上のテーブルに案内してもらいました。
さすがに会食はサッカーのようにはいきません。言葉の問題もあって最初は雰囲気が固かったのですが、ここで頑張ってくれたのが、日本語学科の学生たち。彼らが積極的に話しかけてくれたことで、少しずつ場も和み、セパタクロー部の学生たちとの会話もクラブ活動や顧問の先生の話題をきっかけに盛り上がります。言葉やスポーツは違えど、同世代間ということで通じ合うものもかなりあったようですね。
最後にヒガ君・ヒロタ君が日本から持ってきたお菓子「ハッピーターン」(幸せがやってきますように、ということで?)を渡してお開きに。スワンクラーブ・ウィタヤライ・ランシット校のみなさんの協力なしにはあり得なかった今回の学校訪問。感謝感激の一夜となりました。
マッサージで本日終了。
September 4[Sat], 2010 20:00宿泊先のセレン・バンコクへ戻って本日は終了、なのですが、ホテルにはマッサージハウスも併設されてます。タイ式マッサージは未経験! というヒガ君・ヒロタ君にせっかくなのでそれじゃあと経験してもらい、タイのホスピタリティを満喫する一日を締めくくりました。セパタクローにサッカーにと大奮闘だった二人はかなり満足した様子。「日本でも行きましょう!」なんて言ってきます(もちろん、その後には「奢りでお願いします!!」と続くわけですが……)。
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