クラビは、切り立つ石灰岩の岩壁と熱帯のジャングルに抱かれた秘境のビーチリゾート。沖合に点在する130以上の島々のダイナミックな景観も美しく、それらの島々をわたるアイランド・ホッピングやカヌー、シュノーケリング、ダイビングなどのさまざまなアクティビティも魅力です。今回は「はじめてのクラビ」に役立つ情報をご紹介します。
旅の計画を立てよう
ベストシーズン
乾期(11月~3月)、暑期(4月~5月)、グリーンシーズン(=雨期6月~10月)の3つのシーズンに分かれています。乾期は、爽やかな晴天が続くハイシーズン、マリンアクティビティが楽しめます。グリーンシーズンは、日本の梅雨のように終日雨が降り続くことはめったになく、集中的にスコールに見舞われることがありますが、雨が上がるとカラッと晴れるといった気候です。
何泊何日がいい?
アイランドホッピングにダイビング、街歩きやスパ体験、ホテルのお部屋やプールでのんびりと過ごすには少なくとも3泊4日がおすすめ。余裕があれば、ホットスプリングやエメラルドプール、クラビ最大の仏教寺院「ワット・タムスア」を参拝や、貝の化石が見られるスポットを楽しむプランも選択肢のひとつ。あまり日本人が多くない秘境リゾートで、ヴァカンスを満喫したい方におすすめです。
クラビで訪れるべき代表的な観光スポット
手付かずの自然溢れる観光スポットでアクティビティが楽しめるクラビ。ここでは「はじめてのクラビ旅行」でおさえておきたい観光スポットをご紹介します。
アイランドホッピング
クラビ観光の目玉は、様々な島々をロングテールボートで巡る「アイランドホッピング」。ダイナミックな大自然を眺めながら大海原を突き進む体験は、まさにアドベンチャー。その爽快感と絶景は、忘れられない旅の思い出となることでしょう。
石灰岩が生み出すユニークな光景「ガイ島(チキン島)&タップ島」
ニワトリの頭に似た岩がそのまま島の名前になっているガイ島(チキン島)とそのすぐそばに並ぶタップ島。石灰岩が生み出すユニークな光景に加え、乾期である11~4月の干潮時には、潮が引くと二つの島を結ぶ白砂の道「タレー・ウェーク」が現れる珍しい自然現象に遭遇するチャンスもあります。
砂浜の美しさは格別といわれている静かな「ポダ島」
クラビの島々の中でも砂浜の美しさは格別といわれている静かで小さな島。シュノーケリングを楽しんだり、美しいビーチでのんびりとした時間を過ごすことができます。
ダイビング・スポットとして人気「ハー島」
プライベート感溢れるステイが叶うランタ島も人気の滞在先のひとつ。そのランタ島の西南に位置し、周辺に島や陸がないため海水の透明度が高いのがハー島。浅瀬にコーラルリーフが広がり、水中を泳いで通り抜けられる巨大な洞窟もあるので、ダイビング・スポットとして人気。ランタ島に滞在して訪れるのがおすすめです。
透明度の高い美しいエメラルド色の水面「エメラルドプール」
カオプラ・バーンクラーム野生生物保護地区内の熱帯雨林の中にあり、その名の通りエメラルドグリーン色で透明度の高い淡水の天然プールです。水深は1~2mと浅めで、地元の人々を中心にくつろぎの場となっています。美しいエメラルド色の水面を眺めているだけでもリラックスできます。
クラビで最大の規模を誇る仏教寺院「ワット・タムスア」
クラビで最大の規模を誇る仏教寺院。1970年代まで野生のトラが生息していたことから「タイガーケーブ」とも呼ばれています。1,273段の石段を上ると「ブッダの足跡」という名の史跡と山上からのパノラマの風景が楽しめます。スニーカー持参でぜひチャレンジを。
その他のクラビの楽しみ方
クラビでショッピングを楽しむ
クラビで一番賑やかな「アオナン・ビーチ」
クラビで一番賑やかなアオナン・ビーチは、約500mのビーチロードにインフォメーションセンター、レストラン、ダイビングショップ、土産物屋などがずらりと並んでいます。夕方から夜にかけてはたくさんの観光客が集い、ビーチ沿いの通りに軒を連ねるレストランやバーなどで食事をしたり、スパやマッサージ店でリラックスしたり、ショッピングを楽しんだりしています。
日用品やお土産などが揃うショッピングモール「ヴォーグ・クラビ」
衣類、日用品などが揃うクラビタウンの中心部にある唯一のショッピングモール。フードコートもあり、タイの食材などのお土産も手に入ります。クラビタウン郊外には、ビッグCやロータスなどの大型ショッピングモールもあります。
週末に開催されるウィークエンドマーケット「クラビ・ウォーキングストリート」
クラビタウンで毎週末金、土、日曜日に開催されるウィークエンドマーケット。通りには様々なローカルフードやスナックの屋台が並び、地元特産の手工芸品や可愛い雑貨なども多数販売されていて、お土産選びのショッピングも楽しめます。
名産品OTOPが購入できるショップ「ジーオー・クラビ」
クラビタウンの外れにある地元のタイ一村一品の名産品「OTOP」(オートップ)が購入できるショップ。ナムプリック・クンシアップが地元の人気商品です。お買い物だけでなく「Coco Mango」で、おいしいスムージーを飲みながらカフェタイムを楽しむこともできます。
クラビのその他のショッピング情報
クラビで必食グルメとおすすめ店
タイ南部に位置するクラビは、タイの中でも味付けが濃くて辛いのが特徴です。クラビでぜひ味わっておきたい必食グルメをご紹介します。
アンダマン海のとれたての海の幸シーフード
アンダマン海のとれたての海の幸は、クラビを訪れたならぜひ味わっておきたい逸品。ホテルの中にあるレストランや各ビーチ、クラビタウン近辺などにシーフードを扱うレストランがいくつもあります。
ローカルの朝食として定番の飲茶(ディムサム)
ディムサムとは飲茶のこと。朝早くから朝食を食べに訪れる地元の人々で賑わっているのが「ラーチャロッド・ディムサム」です。ディムサムの他にも、”カノムチーン・ナムヤープー”という米粉の細い麺に、”ナムヤー”というココナッツミルクを入れたカレーのようなスープとほぐした蟹(プー)の身をかけたタイ南部で朝食によく食べられるメニューも人気です。
クラビのその他のグルメ情報
クラビで体験したい5つのこと
クラビを訪れたら、ぜひ体験したいことはこちら。ダイナミックな自然を全身で感じたり、息を吞むような美しい景色に癒されたりと、ネイチャーリゾートを心ゆくまで満喫してみてはいかがでしょうか。
1、アイランドホッピングで島巡り
クラビ観光の目玉は、何といっても様々な島々をロングテールボートで巡る「アイランドホッピング」。ダイナミックな大自然を眺めながら大海原を突き進む体験は、まさにアドベンチャー。その爽快感と絶景は、忘れられない旅の思い出となることでしょう。
2、美しい自然に囲まれたタイ式温泉でリラックス
クラビには天然の温泉がいつかあって、日本の温泉とは一風異なった温泉体験ができます。入浴の際には水着の着用が必要で、トイレ、シャワー室、更衣室があります。「クロントム温泉」や、ヴィラやコテージに宿泊もできる温泉施設「ワリーラック・ホットスプリングスパ」など美しい自然に囲まれた温泉でタイならではの体験ができます。
3、ラグジュアリーなホテルのスパで極上のひととき
クラビにもラグジュアリーなホテルが何軒かあり、ホテルの中にあるスパでは贅沢な空間の中で極上の癒しタイムを過ごすことができます。レベルの高いセラピストによるトリートメントには、現地の素材を使用したアロマオイルやスクラブなどが使用され、まるで天国にいるかのような感覚に。セラピストに好みの強弱なども伝えて、心もカラダもほぐしてもらいましょう。自分へのご褒美タイムは、ラグジュアリーなスパ体験をぜひ。
4、ローカルなビーチ沿いの通りを散策
クラビでもっともに賑わうアオナン・ビーチ。周辺の島々を巡るアイランドホッピングの出発点のひとつにもなっています。ビーチ沿いの通りには、お土産屋さん、レストラン&カフェ、バー、マッサージ屋さん、コンビニなどが立ち並び、日中から夜まで多くの観光客で賑わっています。夕食後の散策に訪れて、お土産物を探してみましょう。
5、クラビタウンでローカルの人々の暮らしに触れる
アオナン・ビーチは観光客で賑わっていますが、クラビタウンは地元の人々が生活している町。ローカルマーケットやウォーキングストリートを散策して、地元の人々とコミュニケーションを取ったり、珍しいお土産などを探すのも楽しいです。
クラビの公共交通機関
はじめてのクラビ旅行で、チェックしておきたい交通事情です。リゾート地ですので、ホテルの中やその周辺で過ごすスタイルですが、事前に利用できる公共交通機関を確認しておきましょう。
バンコクからの交通手段
スワンナプーム国際空港からタイ国際航空(TG)、ドンムアン空港からはLCC(エアアジア、スクート)がクラビまで運航、所要時間約1時間20分。長距離バスを利用する場合は、バンコク市内の南バスターミナル(コンソン・サーイターイマイ)からVIPバスが1日2便運行、所要時間約12時間。
クラビ国際空港からの移動
クラビ国際空港からアオナン・ビーチへは、エアポートバスが運行。所要時間は約45~60分で1時間に1本、一人150バーツ。チャーター・タクシーのサービスあり(セダン1台490バーツ~、バン1台690バーツ~)。空港から各ビーチへのシャトルバスサービスもあり。(時間は空港到着時にカウンターで要確認)クラビタウンからアオナン・ビーチまではソンテウを利用して一人50バーツ。クラビ・バスターミナルから、アオナン・ビーチまでは、ソンテウで一人60バーツ。(料金は2021年11月現在。最新情報は現地にてご確認ください。)
旅の注意点
生活習慣にくわえ、国民の約90パーセントが仏教徒のタイは、宗教上の慣習や生活様式、文化が日本とは大きく異なります。事前にポイントをチェックしておきましょう。
■宗教と王室への敬意
タイの人々は、たとえ仏教徒でなくても、宗教全般と王室に対して、深い尊敬の念を抱いて暮らしています。寺院への参拝の際に、男女ともに露出の高い服装は避け、特に女性は僧侶に触れてはいけないということを覚えておきましょう。また男女が寺院内で手をつないだり肩を組むことも慎みましょう。
■水事情
常夏のタイでは、水分補給をしっかり行いたいところですが、生水は厳禁です。ローカルレストランなどで出される水は一度沸騰させたものも多いため、胃腸に自信のない方は有料のミネラルウォーターの方が安心です。
■トイレ事情
レストランやホテルの大半のトイレは洋式トイレですが、公共の有料トイレや田舎の食堂などはタイ式トイレの場合があります。タイ式では、穴の開いている方を後ろにして用を足します。水洗でない場合は、脇にある汲み置きの水を使い、紙は流さずに備え付けのゴミ箱に捨てましょう。
■持ち物
クラビ旅行の必携アイテムにもいくつかのポイントがあります。ビーチの強い日差しから肌や髪を守る帽子やサングラス、日傘、日焼け止めなどの日焼け対策グッズは必須。また、寺院観光時には現地の習慣に従い、肌の露出を避けるためカーディガンなどの上着と長ズボンを用意しましょう。寺院では、短パンやサンダルが厳禁の場所もあるので注意が必要です。上着は、室内の冷房対策にも役立ちます。
その他、虫除け、除菌ティッシュや除菌スプレー、マスクなど、旅行全般で役に立つアイテムも忘れずに。電源プラグは、「C」タイプや「BF」タイプ、さらに日本と同じ「A」タイプ。ただし、電圧は220Vと日本と異なるので、製品によっては変圧器が必要になります。ホテルで貸し出してくれるところもありますが、確実に必要な場合は、日本から持参しておくと安心です。