トラン
プーケット島の南東約140km、アンダマン海に面した南北約120kmにわたる長大な海岸線と、その沿岸に散らばる石灰岩の岩山や美しい珊瑚礁の島々が印象的なトラン。県土の約3分の2が国立公園に指定され、無垢の自然が残るナチュラルリゾートとして、近年は近隣のプーケットやクラビに続いて欧米などからの個人旅行者も訪れるようになりました。また20世紀初頭までは国際交易の拠点であり、マレー語で「夜明け」を意味するその県名のとおり、連日外国からの船が暁の港へ到着していました。当時の繁栄を物語る街並み、中華系住民がいまも大切に守り伝える信仰や暮らしぶりなどに触れることができるのもトランの魅力です。
- 2024/06/17
- 2024/01/31
- 2022/10/18
島のリゾートステイ[トランのビーチリゾート]
石灰岩が浸食されてできたユーモラスな形の岩山が散らばっているトランの海。そのさらに沖合に、真っ白なビーチとリゾートだけの島々が浮かんでいます。ムック島では、ホアレーム・ビーチやチャーリー・ビーチにリゾートやバンガローが点在。目の前には真っ白な砂浜とエメラルドグリーンに輝く海が広がり、水のなかを覗きこめば、すぐそこで無数の色とりどりの魚たちが乱舞しているのを目にすることができます。ムック島の西南にあるのは、トランのなかで最も美しいビーチを持つと言われるクラダーン島。東側に位置するヴィラ風のビーチフロントリゾートで沖合の島々を眺めながら、オープンエアの空間でスパのトリートメントやマッサージが受けられるなど、プライベートビーチ気分が味わえます。また、クラビ県に属している浅瀬の珊瑚礁と澄んだ海に囲まれたンガイ(ハイ)島もトランのすぐ近くにあります。
シュノーケリングやダイビングでトランの海を満喫[トランの島々]
陸からほんの少し足を延ばせば、珊瑚礁に守られた魚たちの楽園が広がっているトラン。海水の透明度が高いことで知られるクラダーン島、ムック島、チュアック島などが特に人気のダイビングスポットになっています。なかでもムック島付近のメインポイント、ヒン・コンディアオは岩々の造形や生い茂るソフトコーラルが美しく、そのなかでミノカサゴに出会えたり、アンダマン海の固有種である黄色いオオウミウマ(タイガーテールシーホース)の棲息する場所としても知られています。スピードボートやロングテールボートで周辺の島々をめぐるシュノーケリングツアーも人気のアクティビティで、光あふれる珊瑚礁でカラフルな魚たちと戯れることができます。また、リボン島付近の海域は、めったにその姿をみることができない絶滅危惧種に指定されているジュゴンが棲息していることでも有名です。
洞窟やラグーンをめぐるエコ・アドベンチャー[ムック島/リボン島ほか]
トランには自然がつくりだした洞窟や美しいラグーンが多く存在します。とりわけ有名なのはムック島の海中洞窟、エメラルド・ケーブ。干潮時にのみ海上に現れるその入口から中へと進むと、その名の通りエメラルドグリーンに輝く水を湛えた大空間が広がっています。ガイドに導かれて暗い洞窟内を泳いで進む気分はまさにアドベンチャー。そして、ゴールには断崖絶壁に囲まれた美しいラグーンが待っています。一方、県南に位置しマングローブの原生林が広がるリボン島は、季節ごとに訪れる野鳥の観察スポットとしてよく知られるほか、クローン・チャオマイと呼ばれる川の周辺にあるコウモリの棲家チャオクン・ケーブや船底に寝そべって洞窟内をめぐるチョラケー・カーオ・ケーブなど、エコ・アドベンチャーを楽しむことができるスポットです。また、トラン市内から北へ約35kmのレーカオコップ洞窟でも、今も成長し続ける美しい鍾乳石や石筍を見たり、手漕ぎボートで狭い洞窟内を探検するスリリングな鍾乳洞巡りが人気となっています。
活気あふれるトランの街で飲茶や名産品を楽しむ[トラン市内観光]
かつて交易の拠点として栄えたことから中華系住民の多いトラン。現在も人々の暮らしぶりや食事、名産品などから彼らの持ち込んだ文化の影響をうかがい知ることができます。朝の飲茶や豚の丸焼き(ムーヤーン)もその一例。すでにひと仕事を終えた人々、これから仕事へ向かう人々などが集う朝の食堂は活気に充ちあふれています。お土産には、中国の海南島のお菓子が起源というトランケーキが人気。また、車体の形状から「カエル頭(ホアゴップ)」と呼ばれるトゥクトゥクで、トラン駅から街のシンボルの時計台、ジュゴンのモニュメント、市内の寺院や中国仏教の祠などトラン市内の名所をめぐるのも楽しい体験です。
水中で永遠の愛を誓う[パークメン・ビーチ]
毎年2月14日のバレンタインデーの頃は、パークメン・ビーチでトラン水中結婚式が執り行われる日。タイ国内はもちろん、世界各国からカップルが集まり水中で魚たちを証人に永遠の愛を誓うという、トランの名物イベントです。カーペット代わりの白砂のデコレーションや水中での誓いのキスはダイバーたちに大人気。もちろん、ダイビング経験のない人でも参加できます。
基本情報
位置
バンコクから南西へ約800km、プーケットから東南へ約140km
隣接する県
旅の季節
乾期の10月~5月半ばがベストシーズンです。それ以外はグリーンシーズンとなり、季節風の影響で波も高くなります。特に島のリゾートなどでは一部のサービスが中止になる場合もあります。トラン市内などの観光は通年で可能です。
行き方
バンコクからトランへ
飛行機
ドンムアン空港からノックエアー、タイ・ライオン・エア、エアアジアでトラン空港まで。日本からタイ国際航空でバンコクを経由して向かう場合は、スワンナプーム国際空港でクラビ行き国内便に乗り換え、クラビからトランまで路線バス[所要約2時間半]。
鉄道
バンコクのフアランポーン駅から1日2本の夜行列車が出ています[所要約15時間]。復路も1日2本です。遅れることもあるので、時間に余裕がある時に利用するのがよいでしょう。
バス
バンコク南バスターミナルから[所要約12時間]。
県内・市内交通
トラン市内の市民の足は、コロンと丸い鼻先が愛嬌たっぷりのトゥクトゥク・ホアゴップ(カエル頭のトゥクトゥク)。運賃は距離によりますが、40バーツくらいからで要交渉です。トラン空港からトラン市内やレー・カオコップ洞窟などの観光地へはチャーターしてまわるのがおすすめ(3~4時間で約700バーツ~)。県内または近隣県へは、ソンテウとワゴン車が午前6時から午後6時まで運行しています。ムック島やンガイ島へは、パークメン桟橋からフェリーまたはロングテールボートが運航しています。
名物・特産品
カオコップ村の木彫り製品、ナーウォン村の手織り布、ヤシの葉で編んだハンドバッグ、ムーヤーン(焼き豚)、トランケーキなど
お料理・レストラン
トラン在住を経験された方が、レストランやトランの名物料理などを紹介されています。
トランごはん
主要連絡先
TATトラン
075-215-867, 075-211-058, 075-211-085
トラン警察署
075-211-311, 075-218-633
トラン水上警察
075-251-130
ツーリスト・ポリス
075-211-903
トラン鉄道駅
075-218-012, 075-213-082
トランバスターミナル
075-214-504
トラン空港
075-572-151, 075-572-152
トラン病院
075-218-018