チェンマイ市内から東に約20kmのところにあるドイサケット地区に足を延ばすと「バーン・ルアンヌア・タイルー・ビレッジ」があり、そこで暮らすタイルー族の人々に会うことができます。この多様な文化を持つ民族は、約700年前に中国南部のシップソーンパンナーからタイに移住してきたことが始まりで、現在も独自の文化や言語、民族衣装や料理などが受け継がれています。“ユーディーキンワーン”(Yu Dee Kin Wan/อยู่ดีกิ๋นหวาน)は、タイ語の“サワッディー”と同じ意味のタイルーの人々の挨拶で、村の訪問者を歓迎する際にはタイ北部の人々が多幸を願う時に使うウコンなどの葉を水に浸して手に水を掛けてくれます。
村では、タイルーの衣装に着替えて村の中をサイクリングしながら庭でランチの食材を収穫するなど、山岳民族の生活様式について学ぶことができます。タイルーの人々は、小さな庭で野菜を育てたり、田んぼでカエルを捕まえて台所の炭火コンロで調理するなど、自給自足のシンプルな生活を送っています。
村で食べられている“ミーコッブサイトゥーン”(Mi Khob Sai Toon/หมี่กบใส่ตูน)という料理があり、“ミー”はチリペーストの意味で、具材には北部の野菜とカエルが使われています。この地方名物の“ナムプー”(Nam Poo/น้ำปู๋)は、田んぼで捕れたカニをハーブと一緒にとろとろになるまで煮込み、チリペースト状になったらスープの味付けとして使います。“カオジ―”(Khao Ji/ข้าวจี่)は、もち米をお団子状に丸めて平たくし、溶き卵をコーティングしてきつね色になるまで焼いたもので、もちもちとした柔らかい食感に焼きおにぎりのような絶妙な塩加減が効いています。食後のデザートにぴったりの黒蜜がアクセントになっているお餅のようなドーナツ型のお菓子も、他ではあまり見たことがないこの村ならではの素朴なおやつ。ぜひ味わっておきたい一品の一つです。
冬場には、”カイパーム”(Khai Pam/ไข่ป่าม)というバイトゥーイ(パンダンリーフ・パンダナスの葉)を使った焼き卵も人気で、これらの料理はタイ北部の郷土料理“カントーク”にも登場することがあります。ラーンナー地方の人々は、小さな丸いテーブルを床に置き、たくさんのおかずを並べてそれをみんなで囲み、手で丸めたもち米とともに食べるカントーク料理が今も昔も定番になっています。
▼ 「マニタビ」にてアレンジ可能(日本語可)
マニタビ
基本情報
名称 | バーン・ルアンヌア・タイルー・ビレッジ |
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名称(英) | Baan Luangnuea Tai Lue Village |
URL | https://www.facebook.com/CBTTaiLueLuangnue/ |
住所 | 142 Moo, 4 Soi 4 Luang Nuea, Doi Saket District, Chiang Mai 50220 |
アクセス | チェンマイ旧市街にある三人の王様像 (Three Kings Monument)から約20km、車で約45分 |
電話 | 086-919-1915, 081-951-9320 ※訪問の際は要事前問い合わせ |
備考 | https://dev.thecoloursofthailand.com/what-to-do/baan-luangnuea-tai-lue-village-chiangmai-province-north-of-thailand/ |
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