タイとカンボジアの国境沿いにある「カオプラウィハーン国立公園」は、タイ東北部のシーサケート県カンタララック地区、ウボンラーチャターニー県ナムクン地区、ナムユーン地区とフアイタップ・クメール遺跡の130㎢超の面積を有するドンラック山脈の高い崖と緑豊かな森林の上にあります。1998年3月20 日にタイで83番目の国立公園に指定されました。
この国立公園には、常緑樹林、フタバガキの混合林、落葉フタバガキ林が生息していて、野生の豚、ホエジカ属などの鹿、ウサギ、リス、テナガザル、ジャコウネコなど、二国間を行き来する数多くの野生動物の生息地にもなっています。見どころは、国立公園の北東部にある絶景が見事なパー・モーイデーン。タイとカンボジアの国境に位置する赤みを帯びた岩の崖で、広大な隣国カンボジアの森と聖域であるプレアヴィヒアのパノラマの景色を眺めることができます。赤い砂岩の崖に浅浮き彫りで彫られた彫刻は、クメール様式の3人の神が描かれています。クメールの職人たちが、プレアヴィヒアで実際に彫刻を行う前に、最初にここで彫刻の修練を積んだといわれています。
また、西側には地元の人々に”プラタート”と呼ばれている立方体で上部が丸みを帯びた形の二重の仏塔があります。仏塔には、その時代の繁栄を表すものが納められています。仏教時代15~16世紀に建造されたバーン・プム・サローンにあるドン・トゥアン・クメール遺跡は、タイとカンボジアの国境から300mのところに位置しています。言い伝えによると、ナンノムヤイという女性が王を訪ねる途中、ここに滞在したと伝わっています。
カオプラウィハーン遺跡は、境内はカンボジア領地にありますが、タイ側のシーサケート県からしか入ることができません。10〜12世紀にかけてクメール帝国によって建立された寺院で、標高650mを超える山頂にあり、カンボジア大平原が地平線まで一望できます。かつて、両国の領有権争いで軍による交戦があった背景もあり、閉鎖が解除されていても個人行動は避け、ガイド付きのツアーで訪れることをおすすめします。
国立公園内には、宿泊施設とキャンプ場もあります。情報については、カオプラウィハーン国立公園観光センター(TEL:045-818-021, 045-818-035)または、国立公園野生動物植物保護局(TEL:02-562-0760)にお問い合わせください。
基本情報
名称 | カオプラウィハーン国立公園 (カオプラウィハーン遺跡) |
---|---|
名称(英) | Khao Phra Viharn National Park (Khao Phra Viharn Ruins) |
URL | https://www.tourismthailand.org/Attraction/khao-phra-viharn-national-park |
営業時間 | 毎日08:00~17:00/祝日クローズ |
期間 | ※予告なく閉鎖される場合があるため、現地にてご確認ください。 |
料金 | 大人400バーツ、子ども200バーツ ※カンボジア側でのみ徴収 |
住所 | Baan Phumisral Kantharalak, Si Sa Ket 33110 |
アクセス | バンコクからシーサケートまでは車で約7~8時間、列車で約9時間。シーサケートからは、車でAmphoe Nam Kliang、Si Rattana、Kantharalakを経由し、ハイウェイ221号線を利用して国立公園まで向かいます。 |
電話 | 045-816-000, 045-816-071, 045-818-021, 045-818-035 |
備考 | https://www.tourismthailand.org/Attraction/don-tuan-khmer-ruins |
地図 | Googleマップで確認する |