「ナーンルーン・マーケット」は、バンコク市内ワット・ソンマナット地区のナコーンサワン通りにあるタイで最初にできた市街地のマーケット。ラーマ5世の治世中に設立され、120年以上の歴史があります。

このマーケットは、有名なおいしい料理や宮廷料理に用いられるタイ伝統菓子などの発祥の地です。“ナンタ・タイ”、“ワン・ラン”や“パー・ホンタイ”といったデザートのお店から受け継いだ本格的な伝統タイデザートをはじめ、麺とスープの名店“ルンルアン・ヌードル”や中国のホッケンミーなど有名なローカルフードも数多くあります。

カニ身や豚の煮込み入り麺料理も評判で、クイーンエリザベス2世がタイを訪問した際にも、このマーケットからレッドポークライス(カオ・ムーデーン)が食卓に登場しました。”ブンラート”は、プミポン前国王陛下を讃えて提供された、焼き豚とワンタンが入ったヌードルが有名な麺料理店です。ほかにも、牛肉の煮込み料理ガオラオで有名な”ヌアトゥン・ナンルーン”、ピンク色のスープ麺イェンタフォーが人気の“イウ・イェンタフォー”、おいしいカレーを提供している”カオ・ケーン・ラッタナー“や今では入手困難な魚肉ソーセージなどが名物です。

さらに見どころとしては、90年以上の歴史を持つ”サラー・チャルーン・ターニー” (別名ナーンルーン・シネマ) やプリンス・チュンポーン神社があり、この神社は住民やこの場所を訪れた人々が崇拝する神聖なスポット。近くには、タイの名優ミット・チャイバンチャーの遺骨が納められているワット・スントーン・タンマタン(ワット・ケー)や、当時の写真愛好家によるサイアム初の写真館”ナーンルーン・アーツ”など、興味深い史跡や学びの多い名所があります。

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