タイを愛する著名人の皆さんのお気に入りスポットを紹介するコラム企画「私とタイランド」。第2回にご登場いただくのは、ファッション・モデルであり、タイシルクを使ったファッション・ブランド「ari」を運営する田辺あゆみさん。「上質なタイシルクをもっと日常でカジュアルに」をコンセプトに、色鮮やかなタイシルクを1着1着丁寧に手作りするそのプロダクトは、タイ好きをはじめ、多くの人から愛されるブランドとして知られています。そんな田辺あゆみさんに、「ari」の活動を通して出会ったお気に入りの場所をお伺いしました。
タイは10代の頃から不思議な縁で繋がっていて、家族同然の友人がたくさんいる特別な場所です。「ari」をはじめたのも”大好きなタイと繋がるため”と”タイに恩返しがしたい”という想いからでした。
「ari」で使用しているタイシルクの多くはバンコクのオールドタウンの「ザ・オールド・サイアム・プラザ」で探しています。ビルの中にタイシルクを扱うお店が集まっているので、かなりの種類をまとめて見ることができるんです。ボタン、リボンなどの細かいパーツは「サンペーン市場」を歩き回って探します。狭い通りの両サイドに小さな店舗が並んでいて、なおかつ人も多いので、ここは気合いと体力が必要です(笑)。市場は自分にとっては仕事の場所ですが、タイらしさもあって、オールドタウンは日本にはない雰囲気なので、初めて行く人も楽しめると思いますよ。周辺にあるパフラット市場やチャイナタウンも見どころ満載なので、数日かけて回るのがおすすめです。
タイシルクの美しさは言うまでもないですが、なかなか若い人が着る機会もなく、工場もどんどん減っていると聞きます。これまでは仕入れから生産までをタイで行ってきたのですが、コロナで様々な形態が変わり、日本国内の制作も模索しているところです。一般的なアパレルブランドと異なり、緩やかなペースで気まぐれに活動していますが、今後も自分のペースで続けていきたいですね。
もう一つ、友人夫婦のタム君とウィーちゃんのお店「MAMUANG SHOP & VL BY VEE」もお気に入りです。お店が完成する前から見ていたので、思い出深い場所で。仕入れをした後に立ち寄ることが多いのですが、タムくんの描くマムアン・グッズをお土産用に買ったり、ウィーちゃんが作るカラフルな服は気分が上がるので、シーズン毎にクローゼットに増えていきますね。バンコク滞在中のリラックス・スポットなのですが、マムアン・カフェが新しくできてからはまだ行けていないので、早くバンコクに行きたいですね。
サンペーン市場前での1枚
ザ・オールドサイアム・プラザの馴染みのシルク屋さんで、フルーツを食べる田辺さん
●スポット情報
ザ・オールド・サイアムプラザ
12 Tri Phet Rd., Khwaeng Burapha Phirom, Phra Nakhon, Bangkok
サンペーン市場
Chakkrawat Rd., Khwaeng Chakkrawat, Khet Samphanthawong, Bangkok
MAMUANG SHOP & VL BY VEE
1 Lan Luang Rd, Wat Sommanat, Pom Prap Sattru Phai, Bangkok
田辺あゆみ(たなべ あゆみ)
1978年生まれ、東京都出身。1994年モデルデビュー後、1995年単身渡仏、シャネル、ディオール等のショー・広告・ファッション誌で活躍。2000年より東京を拠点に活動。2011年より2022年まで沖縄移住。現在は東京が拠点。
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