“パワースポット”と呼ばれるスピリチュアルな場所は、人々の心を高揚させ、人生の意味や人生への問いかけにつながる不思議な力を持った場所です。
どこか心が満たされないとき、不安や焦燥感にかられるときにスピリチュアルな場所を訪れると、心身ともにリフレッシュしリラックスできることがあります。
仏教が生活に根付いているタイでは、「信仰の中心地」と呼ばれる寺院や、大自然が生んだ不思議なパワーを持つ名所が数多く存在し、パワースポットを巡ることで魂を癒し、心とカラダ、精神のバランスを回復してくれることでしょう。
ポジティブなエネルギーに満ちたパワースポットを訪ねてみませんか?
チェンマイが誇るパワースポット
ワット・プラタート・ドイ・ステープ
「ワット・プラタート・ドイ・ステープ」は、チェンマイ市街から約15km西にそびえる標高1080mのステープ山頂にある寺院。「チェンマイといえばドイ・ステープ」と言われるほど人気の名所で、今から約640年前にタイ北部を統治していたクーナ王によって建立されたと言われています。
見どころは、高さ22mの黄金に輝く仏塔。美しい装飾が施された仏塔の中には仏舎利(仏陀の遺骨)が納められ、今も人々の篤い信仰を集めています。「願いごとが叶うパワースポット」としても知られ、黄金の仏塔のまわりを蓮の花と線香を携えて祈りを捧げながら時計回りに3周し、その後線香と蓮の花をお供えします。蓮の花と線香のセットは境内入口にて販売されていて、旅行者でも体験することができます。
テラスからは市街地を一望することができるため「天空の寺院」との異名もとっています。両側をナーガ(蛇神)に見守られた306段の階段も必見です。
バンコクから日帰りOK! 最速で願いごとが叶うパワースポット
ワット・サマーン・ラッタナーラーム
「ワット・サマーン・ラッタナーラーム」は、近年SNSで話題の「ピンクのガネーシャ像」で有名な寺院です。バンコクから車で1時間半ほどで訪れることができるため、日帰りで楽しむレジャースポットとしてタイの人々や旅行者に大人気。もともとは「願いごとが最速で叶うご利益寺」として口コミで広がった寺院で「参拝した後、すぐに願いごと叶った」という声も多数聞こえてきます。
祈願の方法も大変ユニークで、ガネーシャ像のまわりに設置されたネズミ像に願いごとを告げると、祈願者の代理でガネーシャに願い事を伝えてくれると言われています。ネズミ像は7体あり、曜日ごとに色分けされているので(タイでは生まれた曜日を大切にする風習があり、それぞれに色が定められています)自分の生まれた曜日の色のネズミ像に伝えるようにしましょう。
尚、曜日ごとに色分けされたネズミ像の他にも、特に金運にご利益があるとされるネズミ像が2体あり、こちらも行列ができるほど人気です。
ネズミ像に願いごとを伝える際は、靴を脱いで踏み台の上に立ちネズミの片耳に直接願いごとをささやきます。
願いごとをささやくのはどちらの耳でもよいのですが、願いごとをささやいている間は必ず片方の耳をしっかりとふさぎ、願いごとが外に漏れないようにするのが大切。一人では難しい場合は、手助けしてもらうのもOKです。
バンコク最強のパワースポット
エラワン廟
「エラワン廟」はバンコク中心地のホテル「グランドハイアット・エラワン・ホテル」前にあるヒンドゥー教祠です。連日参拝客が絶えない名所で、多くの人々で賑わいを見せます。
「エラワン廟」は、1953年に「エラワン・ホテル」の建設工事中に不慮の事故が多発した際に、占星術師にヒンドゥー教神のブラフマーを祀る祠を設けることを勧められたことがきっかけで建立された祠です。
その後、工事が順調に進んだことからやがて「願い事がかなう神様」として口コミで広がり、バンコクのパワースポットの代名詞となりました。
ブラフマー像の4つの顔それぞれに祈願をすることで願いが叶うとされ、マリーゴールドのプアンマーライ(花輪)と線香をそれぞれにお供えします。プアンマーライと線香が4対になったお供え物セットは敷地内で販売されています。
「エラワン廟」では願いが叶った人が、神様に踊りや音楽を奉納する習慣があり、敷地内では舞踏団が絶え間なく舞踏を披露していることからも、いかに祈願が成就した人が多いかを伺い知ることができます。
ホアヒン屈指のパワースポット
ワット・フアイモンコン
「ワット・フアイモンコン」は、王室の保養リゾートとして知られるホアヒンの郊外に佇む寺院です。タイで敬愛されている高僧ルアン・プー・トゥアットを祀った寺院で、境内には高さ約11.5m、座幅約9.9mと国内最大級のルアン・プー・トゥアットの像が鎮座し、タイの人々の間ではパワースポットとして名高い場所です。
ルアン師は、不思議なパワーを持っていたと言い伝えられていて、その昔タイ南部からアユタヤにボートで船旅をしている際に、海水を真水に変えて船員たちの命を守ったとの伝説があります。
巨大像の前には、ルアン師が背に乗ったエラワン象(3つの頭を持つ象)のモニュメントがあり、このエラワン象の下をくぐると願いごとが叶うと言われていることから、週末には多くの人々が参拝に訪れます。
知る人ぞ知るウドーンターニーのパワースポット
ワット・カムチャノー
「ワット・カムチャノー」は、タイ東北部(イサーン地方)にあるウドーンターニーの中心街から北東に80kmのところにある寺院。湖の浮き島、カムチャノーの森の中に位置しています。タイではカムチャノーそのものが「タイ最強のパワースポット」とも言われ、カムチャノーまでは湖岸から100mあまりの橋を渡って入り、土足厳禁。
カムチャノーは神話がもとになったスピリチュアルでミステリアスなパワースポットで、森には精霊が暮らしているとされ、寺院のそばにある池は7つの頭を持つナーガ(蛇神)が住む水底の宮殿へと繋がっていると信じられています。また、寺院の奥には神木として祀られている大木があり、木に浮かび上がってくる数字をもとに宝くじを買うと当たるという話も。
タイには今回ご紹介した5つの寺院&祠の他にも、不思議な力をもったパワースポットが全土に点在しています。次の旅行は、タイで開運祈願の旅を楽しんでみませんか?