ワット・バンプラは、バンコクから北西へ約50kmのナコーンパトム県にある神聖な古代寺院で、「サクヤン」(Sak Yant)と呼ばれる神聖なタトゥーを彫ることで有名です。
ルアン・ポー・プン(Luang Phor Pern)という僧侶は”サクヤンの祖”と呼ばれ、2002年に亡くなりましたが、タイ仏教伝統のこのタトゥーは、5人の僧侶に継承されています。サクヤンは、古くから死や敗北、ケガなどから身を守る不思議なパワーを持つもののひとつとして、兵士達をはじめ人々の背中や腕に難解な文字のタトゥーを施してきたという歴史があります。サクヤンには2つの定番があり、ひとつはタトゥーの主にご加護を与え幸運をもたらすパワーを与える「ガオ・ヨード」(九重の塔という意味)、もうひとつは縦や横の5行の文字列がそれぞれ異なる意味(厄除け、身代守、仕事守、商売繫盛、幸運)を持つ「ハーテェウ」(5列という意味)です。
サクヤンを希望する人は午前8時頃に寺院に到着し、順番にエントリーするためにお花とお線香のお参りセット(75バーツ~)を購入します。そして、自分が崇拝する僧侶のところへ向かい、指定のお盆へお供え物とお布施の現金を置きます。サクヤンにはインクとオイルの2種類あり、タトゥーが目立たないオイルを希望する人は、何らかの理由でタトゥーを入れられない人、すでにサクヤンを全身に入れている人や女性などです。また、神聖なタトゥーを入れた人は、そのパワーを失わないよう悪事を行わない、お酒を飲まない、殺生をしない、盗みをしない、嘘をつかないという5つの戒律をはじめ、細かい規律を守らなければなりません。
このタイ伝統の魔よけタトゥー「サクヤン」を信じる人は、タイ国内だけでなく、海外からも希望者がワット・バンプラを訪れます。毎年3月には「サクヤン祭り」(マジックタトゥー・フェスティバル)が開催され、仏教徒など数千人が集結します。お祭りの最中、僧侶の中には、お経を唱えることで自身の体に彫ったタトゥーに憑依し、トランス状態に陥るものもいます。
基本情報
名称 | ワット・バンプラ (サクヤン祭り) |
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名称(英) | Wat Bang Phra |
URL | https://www.facebook.com/Bp.or.Th/ |
営業時間 | 07:00~18:00 |
住所 | Bang Phra, Nakhon Chai Si District, Nakhon Pathom 73120 |
アクセス | バンコクから車で約50km |
電話 | 034-389-333 |
備考 | ※「サクヤン祭り」(「マジックタトゥー祭り」)が開催される寺院 |
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